住宅ローンを組んでいる人は世に多いだろう。住宅ローン、例えば少し大げさに、仮に8000万円フラット35変動で借りた場合、月々の返済額は20万円を超える。これに生活費を加えればゆうに1ヶ月住宅ローン含め35万円以上はランニングコストとしてかかってしまう。 住宅費が高いということは、いいことではない。政府は住宅費の高騰、そして少子化対策として保育園の無償化、高校授業料無料化など手を打っている。 だが、首都圏、そして福岡市でも金がまだまだかかる私立中学受験は人気。 まず事実ベースを話す。私立中学校は授業料は月額6万円ほど。ただし1年の時に施設拡充費や制服代、部活のユニフォーム代などを含めると1年で120万円ほどかかった。さらに息子は佐賀から博多、博多から地下鉄代がかかって、特急定期券で1年で45万円ほどかかっている。 中学2年になると授業料等だけになり、1ヶ月6万円だけになるので単純計算で授業料は年72万円で済む。 慶應や早稲田の系列、附属中学はエスカレーターで大学まで行けるため、例えば佐賀県唐津市になる早稲田佐賀中学には全国から生徒が集まってくる。ただ学費が非常に高額。 さて、僕という人間を知っている人にはわかるだろうが、僕には全くお金はない。妻が稼いでいるからだろうか、彼女の給与も皆さんの給与に比べれば低い。我が家と、皆さんと何が違うか、それは住宅ローンやカーローンを1円も組んでいない点が一つ。 そしてもう一つが、今でも生活費の基準を月5万円くらいにしている。夫婦揃って契約社員だった頃で子も小さく熱を出す、ひどい時は月の給与が合わせて9万円とかだったり、皆さんには想像もつかない貧乏生活、本当に生活保護を申請しようか迷った頃もあった、その名残で今も生きている。 主題に戻る。 住宅ローンをすでに組んでいる人は、もしお子さんを中学受験させて一流企業に就職させようとすると、今のトレンドでは小学1年から塾通いということになる。保育園の期間が終わり、小学生になり子どもを預けるのが次は塾になる。東京ではSAPIX、福岡では英進館、確かに勉強はできるようにある。 しかし、小学6年の学費は「1ヶ月18万円」である。内容は夏期講習、合宿、日曜特訓、正月特訓など。 なるほど住宅ローンや食費を稼ぐために働いて、さらに教育費として投資する行為は素晴らしい。 ただ僕が言えることは2つあって、一つ...
僕は青山学院出身、当時の青山学院経済学部の最大の使命は、箱根駅伝で常勝軍団を作ることではなく、渋谷の再開発だった。僕が東京を出たのは2012年、一度生まれたての息子と妻と三人で渋谷ヒカリエに行ったことを覚えている。 渋谷の再開発は、一冊の本が根拠となっている。リチャードフロリダ「クリエイティブ都市論」だ。要約すれば、これから第三の階級としてクリエイティブクラス、と呼ばれるものが現れる。その医者やコンサルを抑えて勝ち組一位に輝くのはクリエイターだと。 フロリダの本にはインパクトがあった。世界中の都市は渋谷のようにビルが乱立し、職業もクリエーターになりたいという人が大勢現れるようになる。日々TikTokでクリエイターが作った動画を視聴し、自分の生活をInstagramで投稿する、そんな生活が当たり前になる。まさに現代を予言したかのような本だった。 フロリダの影響は僕のような一市民を啓蒙するだけでなく、行政や国の方針にも影響を及ぼした。渋谷や福岡天神に行ってみればわかるが、ビル一棟で3000億円ほどするので、投資額は国内だけでも数兆円、世界で見ると何百兆円にも達するだろう。 ここまでは前置で、そして僕は何をいいたいのかというと、リチャードフロリダが言っていることが虚構だと数年前に気づいていた。 現にクリエティブクラスなど世に存在しない。クリエイターと呼ばれる人はどのような生活をしているだろう。僕から見ると、家庭を持っていない人、付き合っている人がいない人が多すぎる。クリエーターや芸術家は日本では特に儲からない。家庭を築いていくのには何千万というお金が必要になる、そんなお金どこにあるというのだろうか。 そして国や行政、デベロッパーまでもクリエイティブなまちづくりに完全に舵を切ってしまった。渋谷にはグーグルがとあるビルに入っていて、福岡天神のビルにもグーグルが入ったことで安泰だと思っている。そもそもグーグルほどの会社は家に帰れないほど忙しい。むしろグーグルの働き方こそクリエイティブクラスの真の姿である。とにかく過酷で、人生を削らないといけない。そして現実では、その渋谷のビルにはグーグル以外は単なる企業しか入居していない。ビルを建ててもクリエイティブな会社が入るとは限らない。 僕がフロリダの嘘を感じたのは、マーケティングについて学ぶ上でクリエイティブ、イノベーションというものを...